【経審の勘どころ】
〜〜〜(その28)新しい企業年金制度について〜〜〜

"Ask-Letter"第46号でお伝えしたとおり、平成14年度に経営事項審査の基準が一部改正され、W評点(社会性等)の「企業年金の有無」の加点対象に、確定拠出年金(企業型)、基金型企業年金、規約型企業年金が新たに追加されることとなりました。
今回は、これらの新しい企業年金制度について説明します。
 
<確定拠出年金(企業型)>
   これまでの年金は、確定給付型といって、給付される年金額をあらかじめ決めている制度でした。この制度では、年金を受け取る側にとっては安定した制度だといえます。
   しかし、年金の原資の運用利回りの変動などによって、所定の給付額を維持するのが難しくなると、企業は原資を追加拠出しなければならず、企業側にとっては必ずしも安定した制度だとはいえませんでした。
   そこで新たに、給付の額でははく拠出する原資をあらかじめ決めておき、その後の運用次第で年金の額が変動するという制度が認められることとなりました。これが確定拠出型と呼ばれる年金です。
   確定拠出年金には、自営業者や零細企業の従業員が加入する「個人型」と、企業が導入する「企業型」があり、経審では企業型が加点対象となりました。
   なお、企業型の確定拠出年金を導入するには、労使が同意し、厚生労働省の承認を得て、原資を金融機関に委託して運用する必要がありますので、導入できるのは、事実上大企業に限られると思われます。
 
<基金型企業年金、規約型企業年金>
   従来の確定給付型の年金である「税制適格退職年金」も大きく制度が変わり、「基金型企業年金」および「規約型企業年金」に分かれました。
   基金型企業年金は、いわば、厚生年金基金の仕組みから、公的年金の一部を国に代わって運用する「代行部分」を取り除いた制度であり、より身軽な制度として、厚生年金基金からの移行が予想されます。
   一方、規約型企業年金は、従来の税制適格退職年金とほぼ同様の制度ですが、年度ごとの年金資産の点検等、従業員の受給権を保護するための制度が設けられています。
   なお、この改正によって、税制適格退職年金は10年以内に廃止されることとなっていますが、厚生年金基金は引き続き制度が残ります。
   その結果、新制度下では、「確定拠出年金」「基金型企業年金」「規約型企業年金」「厚生年金基金」の4つの制度が併存することになり、これらのどれもが経審の加点対象となります。
 
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