【経審の勘どころ】
〜〜〜(その17)各Y評点比率のポイント(1)〜〜〜

経審のYの評点アップのためには、当然のことですが、個々の比率を良くしていかなければなりません。
そこで今回から4回にわたって、Yの12比率のそれぞれのポイントについて解説していきたいと思います。
今回は、収益性の3比率を取り上げます。
 
1)売上高営業利益率(大きい方が良い)
  売上高に対する営業利益の割合ですので、営業利益をいかに上げるかがポイントです。(形式的には売上高が減少しても比率は良くなりますが、実際には売上高が落ちると営業利益も落ちるのが通例です。)
  ・原価管理の徹底(粗利の向上)
  ・販売費・一般管理費の抑制
  ・勘定科目の見直し
  営業外収益で兼業売上高に計上できるものはないか。
  工事原価や販売費・一般管理費で特別損失に計上できるものはないか。
     (過年度の工事に関する費用・損失、臨時の費用・損失等)
  事業税は販売費・一般管理費ではなく「法人税、住民税及び事業税」で処理しているか。
  ・経理処理方法の見直し
    貸倒引当金の計上方法を、「洗替法」から「差額補充法」に変更すると若干有利になる。
 
  なおこの比率が1%良くなると、Y評点は15.858点(P評点は3.17点)改善します。
 
2)総資本経常利益率(大きい方が良い)
  総資本に対する経常利益の割合ですので、経常利益をいかに上げるかと、総資本をいかに抑えるかがポイントです。
  このうち経常利益を上げるポイントは、ほぼ上述の売上高営業利益率の場合と共通ですので、総資本を抑えるポイントをまとめると次のとおりです。
  ・減価償却の実施
  ・不良債権・資産の早期償却
  ・裏書譲渡手形の活用(新たに自社の支払手形を発行するよりも有利)
  ・預金の取り崩しによる負債返済
  ・決算期の見直し(完成工事未収入金や未成工事支出金の残高の少ない月が有利)
 
  なおこの比率が1%良くなると、Y評点は4.907点(P評点は0.98点)改善します。
 
3)キャッシュ・フロー対売上高比率(大きい方が良い)
  売上高に対するキャッシュ・フローの割合ですので、キャッシュ・フローをいかに上げるかがポイントです。
  このキャッシュ・フローは、税引後当期利益が基準となりますので、他の収益性の比率と同様に原価管理や販売費・一般管理費の抑制等が重要ですが、それら以外のポイントは次の1点です。
  ・利益処分による社外流出(株主配当金、役員賞与金)の抑制
 
  なおこの比率が1%良くなると、Y評点は9.868点(P評点は1.97点)改善します。
 
(次回に続く)
 
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