損をしないための財務諸表チェックポイント



 経審の審査のうち経営状況分析(Y)は、主に財務諸表の数値に基づいて算出されます。 その財務諸表を作成する際には、次の点を十分にチェックしてください。(なおここに列挙した事項は、あくまで一般論であり、個別の企業の評点への影響についてはケース・バイ・ケースとなります。経審シュミレーションソフト等によって計算されることをお勧めします。)
@受取手形・・・裏書譲渡手形や割引手形が含まれていないか。
 建設業財務諸表の受取手形欄には、裏書譲渡手形や割引手形を控除した後の残高を記入します。これらを含めてしまうと評点計算上不利になることが多いです。

A不渡手形や回収不能売掛金・・・流動資産に含まれていないか
 不渡手形を受取手形に含めていたり、回収不能の売掛債権を売掛金や完成工事未収入金に含めていることは、適正な処理ではなく、評点計算上も不利に働くケースが多いです。 また、各国の企業間の業績比較を行う際にも、別々の会計基準で作成された財務諸表では、ある国では費用の発生として認識される取引が別の国では資産の計上と見なされるなどの問題が生じ、的確な比較はできません。

B貸倒引当金の計上方法・・・差額補充法で処理しているか。
 貸倒引当金の計上方法については、洗替法と差額補充法の2通りの方法が認められていますが、評点計算上は差額補充法の方が若干有利です。

C事業税・・・販売費及び一般管理費として処理していないか。
 従来、事業税は販売費及び一般管理費の租税公課として処理していましたが、平成11年の改正によって、「法人税、住民税及び事業税」欄で処理することになりました。
 新しい処理方法の方が一般的には有利です。

D臨時の修繕費等・・・販売費及び一般管理費として処理していないか。
 災害により発生した修繕費や、臨時の修繕費は、販売費及び一般管理費ではなく、特別損失として処理したほうが評点計算上も有利です。

E前払金の保証料・・・「支払利息」ではなく完成工事原価の「経費」で処理する
 前払金の保証料を支払利息として処理している企業もありますが、これは評点計算上は不利となります。完成工事原価として処理することが認められていますので、そちらの処理をお勧めします。