キャッシュ・フロー計算書



 キャッシュ・フロー計算書とは、会計ビッグバンにより新しく基本財務諸表に加えられる書類で、貸借対照表、損益計算書と並んで企業の経営活動に関する重要な情報を提供する書類として位置づけられます。

 キャッシュ・フローとは「現金及び現金同等物の流れ」という意味であり、会計期間の現金等の流れを、営業活動(販売や役務の提供等)、投資活動(有価証券や固定資産の取得等)、財務活動(借入や配当金の支払等)の3分野に分類して報告する書類が、キャッシュ・フロー計算書です。
 損益計算書で表示される利益は、あくまで会計処理上の結果であり現実に利益相当分の資金が企業に残されているわけではありません(例えば損益計算書上は請求時点で収益に計上されていても、それが実際に回収されてはじめて企業の資金となります)。したがって「勘定合って銭足らず」といったように、損益計算書上は利益が出ていても、実際の資金繰りが不安定なこともあり得ます。
 そこで、資金面から見た企業の実情を表す書類として、米国を中心にキャッシュ・フロー計算書というものが普及し、今回日本にも導入されることになったものです。

 キャッシュ・フロー計算書は、2000年3月期決算から、大会社(証券取引法が適用される会社)に対して作成が義務づけられます。


 キャッシュ・フロー計算書の様式の例を示すと、次のとおりです。

×××× 株式会社
キャッシュ・フロー計算書
1999年4月1日〜2000年3月31日
T.営業活動によるキャッシュ・フロー
税引前当期純利益
10,000
減価償却費
18,000
貸倒引当金の増加額
1,000
受取利息及び受取配当金
△  700
支払利息
6,000
有価証券売却損
2,000
役員賞与の支払額
△ 6,000
売上債権の増加額
△24,000
棚卸資産の増加額
△18,000
仕入債務の増加額
16,000
  小  計
4,300
 
利息・配当金の受取額
600
利息の支払額
△ 6,000
法人税等の支払額
△ 4,400
営業活動によるキャッシュ・フロー
△ 5,500
 
U.投資活動によるキャッシュ・フロー
有価証券の取得による支出
△40,000
有価証券の売却による収入
34,000
投資活動によるキャッシュ・フロー
△ 6,000
 
V.財務活動によるキャッシュ・フロー
短期借入金の増加額
21,000
長期借入金の返済による支出
△12,000
配当金の支払額
△ 5,000
財務活動によるキャッシュ・フロー
4,000
 
W.現金及び現金同等物に係る換算差額
0
X.現金及び現金同等物の増加額
△ 7,500
Y.現金及び現金同等物の期首残高
65,000
Z.現金及び現金同等物の期末残高
57,500


国際会計基準/会計ビッグバン